多くのニュースでも取り上げられましたが、厚生労働省の中央最低賃金審議会は、7月30日の議論の結果、地域別最低賃金を全国平均で27円引き上げて、時給901円とする目安を示しました。
今後、都道府県ごとに協議が行われ、10月1日より改定される見通しです。
引き上げ額の内訳は下記のとおりです。
Aランク 28円
埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪
Bランク 27円
茨城、栃木、富山、山梨、長野、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、広島
Cランク 26円
北海道、宮城、群馬、新潟、石川、福井、岐阜、奈良、和歌山、岡山、山口、徳島、香川、福岡
Dランク 26円
青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄
昨年度の引上げ額24~27円を上回り、最低賃金が時給で示されるようになった平成14年度以降、最も大きい引上げとなりました。このとおり実施されると、全国平均が初めて900円を超えることとなります。
ちなみに、現在(平成30年度)関東の地域別最低賃金は
茨城822円、栃木826円、群馬809円、埼玉898円、千葉895円、神奈川983円、東京985円です。
>>平成30年度全国の地域別最低賃金
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/
見通し通りに改定した場合、最も高い東京都は1,013円で、次に高い神奈川県は1,011円と初の1,000円超となります。一方で、17県は引き上げ後も700円台です。
あるテレビ局のニュースでは、静岡県の熱海の経営者が、人材は隣の神奈川県へ働きにいってしまうため、給与を上げざるを得ないと嘆いていていました。地域格差はさらに拡大する様相です。