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障害者雇用支援月間

9月に入り、朝晩が少し涼しくなりました。

今月は社会保険料率の改定、そして障害者雇用支援月間です。

障害のある人を雇用することは企業の成長を促すとも言われ、専門のマッチング機関なども見られるようになっています。

 

そんな月ではありますが

昨日、三重県教育委員会が障害者手帳を持たない教職員を障害者数に算入していたと発表がありました。

障害者雇用水増し問題は、連日のように報道されており、行政も、司法も、立法も。。。またか、という感が否めません。

 

先日は、全国の裁判所で399人、国会で37人の不適切な算入があり、裁判所と国会は、2017年は半分以上が水増しだったと厚生労働省の発表がありました。

信じられない数字に目を疑ったくらいです。

 

厚生労働省ホームページ:障害者の任免状況の再点検結果について

 

 障害者の雇用については、障害のある人が障害のない人と同様、その能力と適性に応じた雇用の場に就き、地域で自立した生活を送ることができるような社会の実現を目指し、障害のある人の雇用対策を総合的に推進することを目的としています。

そして、一定の企業に対しては障害者の雇用義務として、法定雇用率が定められています。

行政、司法、立法機関で相次いで障害者雇用の水増しが発覚していますが、企業には法律で課せられた義務があるのです。

何だか、腑に落ちない話のように感じるかもしれませんが、法的義務です。

 

その法定雇用率ですが、2018年3月31日までは2.0%で、従業員数50人以上の事業主に雇用義務がありました。

これが2018年4月1日からは、2.2%に引き上げとなっています。

つまり、今は従業員数45.5人以上の事業主から障害者の雇用義務が生じているのです。

そして、2021年までにさらに0.1%引き上げられる予定です。

事業主の方は障害者雇用に対する理解や準備が必要ですね。

 

障害者の雇用については、マイナスのイメージをお持ちの方も多いかもしれません。

でも実は、積極的に社会的な責任(CSR)を果たし、社会貢献を進める企業というプラスの効果も大きいのです。

社内のスタッフの雰囲気が変わり、チームワークが強化されるきっかけとなっていきます。

更に、多様化する社会の中での雇用のあり方を見直し、自社の競争力強化にも繋がる人事制度の仕組みを考えていく機会へと繋がっていきます。

 

そして、障害を持つ方は一方的に支援されるだけの存在ではありません。

実際スキルを持つ障害者は、企業で活躍し結果を出しています。

CSRや社会貢献のみではなく、収益に貢献できる存在なのです。

 

働き方改革が推進される中、障害者を雇用するためには、様々な制約事項や条件を克服していく必要が生じるかもしれません。

でも、会社の戦力として人材を活用すること、そして採用についても柔軟性が増し、益々進展する多様な雇用形態に率先して対応していく力をつけていくことができます。

 

障害者雇用に際しては、採用や定着に関する助成金、設備や雇用管理のためのもの等多くの助成金が用意されています。

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■雇い入れた場合

特定就職困難者コース

発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース

障害者初回雇用コース

トライアルコース

障害者職場適応援助コース

障害者安定助成金コース

 

■設備や雇用管理

障害者雇用納付金制度に基づく助成金

 

■職業能力開発をした場合

人材開発支援助成金

 

■職場定着のための措置を実施した場合

障害者職場定着支援コース

 

厚労省ホームページ:障害者を雇い入れた場合などの助成

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いかがですか。

この機会に障害者雇用の検討と合わせて、これまでの人事評価制度、等級賃金制度の見直しを進めてみませんか。

 

私たちは人事に関するノウハウを持つ労働法の専門家です。

人事制度や人材育成についてのご相談は、いつでもお気軽にお問い合わせください。

初回相談料は無料です。

 

お問い合わせはこちらから。。。

 

■お知らせ

10月1日から最低賃金が改定になります。

 茨城県 時給 796円→822円

厚労省ホームページ:地域別最低賃金